■ 船の購入にかかるお金、全部でいくら?

「船は買える」とわかったけれど、
じゃあ実際に“トータルでいくらかかるの?”というのが次の疑問。
- 本体価格
- 保険
- 税金
- メンテナンス費
- マリーナ保管料 などなど…
今回は、船を持つときに必要になる費用のすべてを、わかりやすくご紹介していきます。
① 船はローンで買える? → 買えます!

「現金一括じゃないと無理…」とあきらめるのは早い!
実は船にもマリンローン(ボートローン)があります。
| 項目 | 内容例 |
|---|---|
| 金利 | 年1.9〜3.9%程度(金融機関やキャンペーンにより変動) |
| 借入可能額 | 約50万〜1,000万円程度まで(審査あり) |
| 返済期間 | 最長15年程度 |
| 対象 | 新艇・中古艇・付属装備など |
🚤 銀行系ローンと船舶販売会社の提携ローンの両方を比較しましょう。
特にヤマハ・スズキなどのボートブランドは専用ローンが充実しており、
「免許取得とセットで金利優遇」などのプランもあります。
② 保険ってどんなもの? → 加入は“ほぼ必須”です

自動車と同じように、船にも保険があります。
法律で義務化されてはいないものの、万が一のトラブルや事故に備えるためには必須です。
主な保険の種類

| 保険名 | 内容例 |
|---|---|
| 船舶保険(任意) | 対人・対物賠償、船体の破損、漂流・沈没などを補償 |
| 海上事故共済制度 | 漁協などが提供する保険に近い共済。地域によって加入条件あり |
| 自賠責(強制なし) | 自動車と違って“強制加入”の制度は現在ありません |
年間の保険料目安(任意)

| 船の大きさ | 年間保険料の例 |
|---|---|
| 15〜20ft | 約2〜3万円程度 |
| 25〜30ft | 約3〜5万円程度 |
🧾 船体価格や使用頻度、搭乗人数によって金額が変動します。
万が一の衝突・転覆・人身事故などにも対応できるプランを選ぶのが安心です。
③ 船を持つと税金はかかる? → かかります!

船舶にも「自動車のような税金」があります。
以下の2つが主な税金です。
船舶にかかる主な税金
| 税名 | 内容 |
|---|---|
| 固定資産税(軽課) | 船の登録がある場合、資産として課税対象(地方自治体により異なる) |
| 軽油引取税 | 軽油を使用する船舶が対象(主にディーゼルエンジン搭載艇) |
✅ ただし、個人所有のプレジャーボートの場合は非課税になるケースも多いです。
詳細は購入時にマリーナ・販売店・管轄の税務署に確認を。
④ メンテナンス費用ってどれくらい?

年間の維持費は、船のサイズや使用頻度によって異なりますが、
以下がざっくりとした目安になります。
| 項目 | 年間費用目安(20ftクラス) |
|---|---|
| 定期点検(オイル交換等) | 約3〜5万円 |
| 船底清掃・塗装 | 約3〜7万円 |
| バッテリー・備品交換 | 約1〜3万円 |
🧽 点検や清掃はマリーナで委託できることが多く、手間を省けます。
メンテを怠ると燃費悪化やトラブルにつながるため、“予防整備”の考えが大切です。
⑤ マリーナの保管費用って高いの?

「一番気になるのはここかも…」という方も多いかもしれません。
マリーナ料金は船のサイズ・保管方法・地域によってかなり差があります。
年間保管料の目安

| 保管方法 | 20ft前後の例 |
|---|---|
| 陸上保管 | 約20〜40万円 |
| 海上係留 | 約30〜60万円 |
| ビジター契約(日割) | 1日3,000〜10,000円程度 |
⚓ 初年度は「上下架つきの陸上保管」が安心でおすすめ。
潮風や貝類の付着から船体を守れるうえ、出航サポート付きのマリーナも多数あります。
■ トータルコストを“ざっくり”シミュレーション

20ft中古艇を購入して1年間マリンライフを楽しむ場合の、
ざっくりとしたシミュレーション例はこちら。
| 項目 | 概算費用(1年目) |
|---|---|
| 船体価格(中古) | 150万円 |
| 保険料 | 3万円 |
| メンテナンス費 | 5万円 |
| マリーナ保管料(陸) | 30万円 |
| 燃料・備品・消耗品 | 10万円 |
| 合計 | 約198万円 |
💰「船=高級」なイメージがあるかもしれませんが、
一度車を買い替えるくらいの予算で、人生が大きく変わる可能性があると考えれば、十分に現実的です。
■ まとめ|お金の不安が、納得に変われば“一歩踏み出せる”

- 船はローンで買える
- 保険は万が一の備えとして必須
- 税金はほとんど気にならないケースも多い
- マリーナ保管料とメンテ費を把握すればOK
「船を買う=すべてを把握しておかないと怖い」ではなく、
“知っていれば大丈夫”なことばかりです。
安心して海のある暮らしを始めるために、
今回の記事をぜひ“資金計画の参考”にしてみてください。
