はじめに:中古艇は“買って終わり”じゃない!
中古艇を手に入れる喜びは格別。でも、本当のスタートはそこから。
特に初めて船を持つ方にとって、「どこを、いつ、どれくらいメンテナンスすればいいの?」というのは大きな不安のひとつです。
今回はそんな疑問にお応えすべく、**中古船を安全・快適に長く使うための“最低限押さえておきたいメンテナンスポイント”**を5つ厳選して解説します。
これから始まるボートライフを「安心と楽しさ」に変えるための必読ガイドです。
1. [最重要]エンジンまわり:オイル・インペラ・燃料系は定期チェック必須!
![1. [最重要]エンジンまわり:オイル・インペラ・燃料系は定期チェック必須!](https://www.awj-boat.com/wp/wp-content/uploads/2025/07/image-12.jpg)
中古船のトラブル原因で最も多いのがエンジントラブル。
基本的な整備をしておくだけで寿命もパフォーマンスも大きく変わります。
主なチェック項目:
- エンジンオイル・ギアオイルの交換(年1回 or 50時間ごとが目安)
- インペラの劣化確認(冷却水循環が命!)
- 燃料フィルター・タンクの清掃
- プロペラの曲がり・傷チェック
アドバイス:
購入時に点検整備済みか確認し、不明であれば納艇後すぐの点検が推奨されます。
2. バッテリー:使用前点検+“予備”が安心のカギ

長期間放置された中古艇では、バッテリーの劣化が進んでいるケースも珍しくありません。
チェック&対策:
- 電圧チェック(12.6V以下は要充電・交換検討)
- バッテリー液の量確認(補充液タイプの場合)
- ターミナルのサビや腐食除去
ワンポイント:
予備バッテリーを積んでおくと、いざという時の出航不能トラブルを防げます!
3. 船底まわり:汚れ・貝付き・亀裂を見逃さない!

見落としがちなのが水中にある“船底”の状態。
航行性能や燃費に直結するため、定期的な点検とケアが必要です。
確認したい項目:
- 船底の汚れ・フジツボや藻の付着
- 傷・ひび割れ・ゲルコートの剥がれ
- 船底塗装の剥離や劣化(必要に応じて再塗装)
アドバイス:
年1〜2回の上架点検&洗浄を習慣にしましょう。保管中も船底が乾く環境が理想です。
4. 電装系・航海機器:通電チェックと結線確認

中古艇では配線の劣化や断線、端子の腐食が起きやすいパート。
不意のトラブルを防ぐために早期チェックが重要です。
点検ポイント:
- 魚探・GPSなど航海機器の起動・操作性
- 配線のほつれ・結線部の腐食(特に海水による浸食)
- 航海灯やホーンなど法定装備品の点灯確認
おすすめ:
電装系に詳しいマリーナや業者との関係構築が安心につながります。
5. 定期点検の「見える化」:メンテナンスノートをつけよう

最も大切なのは、メンテナンス履歴を記録に残すこと。
自分自身が状況を把握できるだけでなく、将来的な売却時にも大きなアピールポイントになります。
書くべき内容:
- 日付・内容(オイル交換/塗装/部品交換など)
- 使用時間(アワーメーター)
- 気になる不具合や修理履歴
手書きでもスマホのメモアプリでもOK。
“愛艇カルテ”を作ることで、安心のボートライフが育まれます。
まとめ:愛艇を育てる“メンテナンスの習慣”を
中古船は、新艇にはない「育てる楽しさ」があります。
それは決してトラブルの連続ではなく、「気にかけて、応えてくれる相棒」との関係づくりの時間です。
- 壊れる前に知る
- 面倒がる前に慣れる
- 点検を「義務」ではなく「日課」に変える
この習慣が身につけば、ボートライフの安心感は飛躍的にアップします。
あなたの中古船が、末永く“相棒”として活躍できますように。
