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船は買える。思ってるよりずっと手が届く『中古船の世界』

思ってるよりずっと手が届く『中古船の世界』

多くの人にとって、マイボートを持つことは高嶺の花のように感じられるかもしれません。豪華なクルーザーやヨットをイメージして、「船なんて特別なお金持ちしか買えない」と思いがちです。

しかし実際には、中古船をうまく活用すれば船のオーナーになることは決して夢物語ではありません

初心者でも手の届く価格帯の中古船が市場に数多く存在し、必要な知識さえ身につければ意外と簡単にボートライフを始められるのです

今回は、中古船購入の具体的なステップを初心者目線でやさしく解説し、「中古船購入は特別な人だけのものではない」という意識改革を促してみたいと思います。

購入前の基本知識:免許と維持費を知ろう

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まず、中古船を手に入れる前に押さえておきたい基本知識として、船舶免許維持費があります。

船を操縦するには「小型船舶操縦士免許」が必要で、日本では1級・2級・特殊の3種類に区分されています。

初心者が最初に取得することが多いのは2級小型船舶免許で、これは沿岸から5海里(約9km)以内の海域で全長24m未満の船を操縦できる免許です。

ボート免許

免許取得のハードルはそれほど高くなく、例えば2級なら学科講習1日・実技講習1日・試験1日の合計3日程度で取得可能で、費用も約9万円ほどです。

一部の小型ボート(船体長3m未満・エンジン出力2馬力未満)であれば免許や船舶検査が不要という例外もあります。

次に維持費ですが、船の購入後には車以上に様々なコストが発生します。

購入後にかかる中古船の主なコスト

購入後にかかる中古船の主なコスト

代表的なものに係留・保管料燃料代整備費用保険料などがあります。

例えば、任意の船舶保険料は年間およそ10万円前後、マリーナや港に置く場合の係留料は船のサイズや地域によりますが年間25~60万円ほどが相場です。

さらに船には車検に相当する定期検査(初回購入時に受検し6年有効)があり、これにも数万円程度の費用がかかります。

もちろん船のサイズやタイプによって維持費は上下しますが、中古船の場合、新艇購入に比べて初期費用が安い分、装備品の追加や整備費に充てられる余裕も生まれます

実際、中型クラスの中古船なら購入費用は数百万円程度で済みますし、年間維持費も保管場所などによりますがおおむね100万円前後が一つの目安です。これらを踏まえれば、車を所有する感覚に近いスケールで中古船オーナーになることも十分に可能だと分かるでしょう。

中古船情報の集め方:サイトとマリーナを活用

サイトとマリーナを活用

では、具体的に中古船を探すにはどうすればよいでしょうか。

情報収集の方法としては大きくインターネットの中古船情報サイトと、マリーナや販売店への訪問の二つがあります。

ネット上には多数の中古船マーケットサイトがあり、たとえば業界最大級の検索サイト「ボートワールド」や、個人売買情報が充実した「船ネット」といったサイトでは全国の中古艇情報をタイプや価格帯で検索できます。

これらのサイトでは写真やスペックはもちろん、過去の使用履歴やエンジン稼働時間なども掲載されている場合が多く、まずは希望に合う中古船の相場感を掴むのに最適です。

一方で、実際にマリーナやボート販売店に足を運んでみることも大切です。地元のマリーナには販売用の中古艇が展示されていたり、係留中の艇に「販売中」の張り紙が出ているケースもあります。また、マリーナや販売店のスタッフに希望を伝えておけば、予算や用途に合った中古船を探して紹介してくれることもあります。

初心者であれば、信頼できる販売店から購入することで、購入後の整備やアフターサービスの面でも安心感が得られるでしょう。

ネットの情報と現地での相談を上手く組み合わせて、自分の目的に合った中古船をリストアップしてみてください。

現物チェックと試乗のポイント:自分の目で確かめよう

現物チェックと試乗のポイント:自分の目で確かめよう

中古船選びでもっとも重要なのは、現物を自分の目で確かめることです。

写真やスペックだけでは分からない細かな傷みや使用感、エンジンの調子などを確認するために、気になる船が見つかったら必ず現地で実物をチェックしましょう。
特に船体の状態(ひび割れや腐食の有無)、エンジンや推進器周りの整備状況、電子機器類の動作などは重点的に見る必要があります。可能であれば試乗(試運転)させてもらうのが理想です。

実際に海上でエンジンをかけて走らせることで、振動や異音の有無、操縦性や航行時の安定感など、陸上からでは分からない感覚をつかむことができます。

試乗が難しい場合でも、エンジンの始動をかけてもらったり、その場でギアを入れてみるだけでも調子を見る手助けになります。

初心者の方は、可能なら経験者に同行してもらうと安心です。

マリーナや販売店のスタッフが一緒にチェックしてくれるなら心強いですが、第三者のボートに詳しい知人がいれば客観的なアドバイスが得られます。

「現状渡し」の個人売買の場合、購入後に不具合が見つかっても自己責任となることが多いため、購入前に納得いくまで確認することが鉄則です。

気になる点は遠慮せず売り手に質問し、整備履歴やこれまでの保管状況なども詳しく聞いておきましょう。

購入手続き:契約から名義変更・検査まで

購入手続き:契約から名義変更・検査まで

購入する中古船が決まったら、いよいよ正式な契約各種手続きに進みます。

販売店から購入する場合は売買契約書を交わし、代金の支払い方法や引き渡し日を取り決めます。契約書には、中古船の整備状態や付帯する保証の有無、アフターサービスの内容などを明記してもらいましょう

。特に中古船の場合、後になって「聞いていなかった」とならないよう、取り決め事項は口頭ではなく書面で確認することが重要です。

契約後は名義変更船舶検査証書の書き換えを行います。

船は車と同じく登録が必要


船は車と同じく登録が必要で、所有者が変わった際には運輸局(実務は日本小型船舶検査機構=JCI)での名義変更手続きを行わねばなりません。通常、販売店で購入する場合は店側が代行してくれることが多いですが、個人売買の場合は双方で最寄りの運輸局やJCI事務所に申請して手続きをします。

船舶検査(船検)とは船の安全基準適合証のようなもので、小型船舶は定期検査証書を常に携帯して航行する必要があります。前オーナーのもとで有効な検査証書がある中古船なら、名義変更と船籍港(船の登録港)の変更だけで済むケースもあります。

しかしもし船検が切れていたり、漁船登録のみでプレジャーボート用の小型船舶登録がされていない船を購入した場合は、改めてJCIに連絡して検査を受け、小型船舶登録を取得し直す必要があります。
このような場合でも、手続き方法自体は確立されていますので、慌てずに所管機関へ相談しましょう。

最後にボート保険への加入も検討しておきます。自家用車の任意保険と同様、船にも対人対物賠償や搭乗者傷害、船体保険などの保険があります。万一の事故に備えて、できるだけ保険には加入しておくことをおすすめします。

購入後にやるべきこと:保管場所・整備・初航行

購入後にやるべきこと:保管場所・整備・初航行

晴れて中古船のオーナーになった後も、いくつか大事なステップがあります。

まずは保管場所の確保です。船の「駐車場」にあたる保管場所には、海上に係留する方法と陸上に揚げておく方法の大きく二種類があります。

マリーナの桟橋に係留する場合、いつでもすぐに出航できる利点がありますが、そのぶん保管料が高めになる傾向があります。陸上保管(陸置き)はクレーンやスロープで上下架する手間がかかるものの、船底の汚れや腐食が抑えられ維持費もやや安価になるメリットがあります。

どちらを選ぶにせよ、自宅からの距離だけでなく「どの海域でどんな遊びをするか」を考えて場所を選ぶことが重要です。

例えば釣りが目的なら、釣り場に近い港に置く方が便利ですし、クルージング主体なら設備の整ったマリーナが快適でしょう。

また、保管料の算定方法も事前に確認しておきます。最近ではフィート表記よりも実測の全長(エンジンの突出部分まで含む)で料金が決まる所も増えているため、想定していたより費用が掛かる場合もあります。

次に中古船の整備です。

中古船は前オーナーの使用状況によって消耗具合が様々ですから、引き渡しを受けたらまず一通りの点検整備を行うことをおすすめします
エンジンオイルや冷却水、バッテリー液のチェック・交換、船底塗装の塗り直し、航海計器の動作確認など、専門業者に依頼しても良いですし、自分でできる範囲で確認することも大切です。
定期点検を怠ると航行中のトラブルにつながりかねませんので、日頃からのメンテナンス体制を整えておくことが快適なボートライフの秘訣です。

そして初めてのクルーズへ(初航行)

そしていよいよ初航行(初めてのクルーズ)に出るときが来ます。初航行に際しては、天候と海況の良い日を選び、無理のないコースで船に慣れることから始めましょう。

いきなり遠出をするのではなく、最初は港の近くで操作感覚を掴み、徐々に行動範囲を広げていくのが安心です。

出航前には燃料残量やエンジンの状態を再確認し、救命胴衣や非常用信号炎筒など法定備品が揃っているかチェックします。

可能であれば経験者や前オーナーに同乗してもらい、操船のコツやその海域特有の注意点(浅瀬の位置や地元の航路ルールなど)を教わるのも良いでしょう。


航行中は周囲の漁船や漁網に十分注意し、余裕をもって安全運転に徹することが大事です。初めて自分の船で海に繰り出す瞬間は緊張もありますが、それ以上に大きな喜びと達成感を味わえるはずです。

おわりに:中古船購入はあなたにもきっとできる

おわりに:中古船購入はあなたにもきっとできる

以上、中古船購入の流れを見てきました。免許取得から情報収集、現物確認、契約手続き、そして保管・整備・初航行まで、一連のステップを踏めば憧れのボートオーナー生活は思っているよりずっと身近だということがお分かりいただけたでしょう。

【中古船】という選択肢を活用すれば、新艇には手が届かなくても自分の船を持つ夢を叶えることができます。

実際、24~26フィート程度の中古艇なら市場には100万円前後から400万円程度の価格帯で多数出回っており、決して一部の富裕層だけの趣味ではないのです。

もちろん、船を所有する以上それなりの責任や維持コストは伴います。

しかし、それらも含めてボートを持つ喜びや海で過ごす充実感は何ものにも代えがたいものがあります。「船は買えないもの」と思い込んでいた方も、一度中古船の世界をのぞいてみてはいかがでしょうか。

思い描いていたマリンライフが、ぐっと現実味を帯びて感じられるはずです。中古船購入は決して特別な人だけの特権ではありません。必要な知識と準備さえ整えれば、あなたにもきっと“マイボート”のある生活が実現できます

さあ、一歩踏み出して、ボートオーナーへの航海を始めてみましょう!

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