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【中古船メンテナンス】定期点検から消耗品交換まで、やっておきたい整備の中身と費用感

【中古船メンテナンス】定期点検から消耗品交換まで、やっておきたい整備の中身と費用感

はじめに:メンテナンスは“保険”であり“愛情”

ボートライフにおいて、メンテナンスは避けて通れない大切な習慣です。
車と違い、船は「海水」「紫外線」「振動」など、過酷な環境下で使われるため、定期的な点検や整備が不可欠。

そして何より、**安全に航行するための最低限の“命綱”**でもあります。

「何を、いつ、どれくらいの費用でやるべきか?」を今回は丁寧に整理していきましょう。

年間メンテナンス費用のざっくり全体像

項目内容費用目安(年1回)
エンジン整備オイル・プラグ・フィルター等約2〜5万円
船底塗装走行抵抗・貝付き対策約3〜10万円
電装・バッテリー航海灯・魚探・配線点検等約5,000〜3万円
航行用具点検ライフジャケット・ロープなど約1〜2万円
雑費・消耗品潤滑剤・洗浄剤・工具等数千円〜

▶ 年間合計:約5万円〜15万円前後が相場
※中古艇や年式の古い船はもう少し多めに見積もると安心です。

定期的にやるべきメンテナンスとは?

1. エンジン整備(年1回〜)

最重要項目です。トラブルの9割はエンジン関連。

主な内容:

  • オイル交換(約5,000〜1万円)
  • ギアオイル交換
  • スパークプラグ点検・交換
  • 燃料フィルター清掃・交換
  • インペラ(冷却装置)交換(2〜3年に1回)

工賃込みで約2〜5万円/年が目安です。
船外機か船内機かで価格は変わります。

2. 船底塗装(年1回)

海に浮かべたままの船は、船底にフジツボ・藻類がびっしり…。
それらを防ぐために必要なのが「防汚塗装」です。

費用目安:

  • 材料費:塗料1缶 約1〜2万円(20ftで1〜2缶必要)
  • 工賃:自分でやれば材料費のみ、業者依頼で3〜8万円

塗装をサボると燃費悪化・走行不安定・船底腐食などリスクが倍増します。

3. 電装・バッテリー類の点検

海上で電源が落ちると、GPSや魚探、航海灯が使えなくなります。
命にも関わる重要装備です。

チェックポイント:

  • バッテリーの寿命(2〜5年)
  • 電装機器の接触・腐食
  • 魚探の更新(故障時)

交換費用の例:

  • バッテリー:1個 約1〜2万円
  • 航海灯・電装品修理:5,000〜2万円

4. 航行用具・消耗品の確認

「出港できるかどうか」は、これらの状態にも左右されます。

点検対象内容費用目安
ライフジャケット使用期限・膨張機構の点検買い替え 5,000〜2万円
ロープ・フェンダー劣化・破損確認交換 数千円〜
発煙筒・信号紅炎有効期限(5年)確認交換1,000〜2,000円

中古艇は“最初の1年”が肝心!

中古艇は、「前オーナーがどこまで整備していたか」が不明なことが多いです。
そのため、購入後の最初の1年は予防整備が最も重要

  • エンジン全バラし整備:10万円前後
  • 船底・塗装のリフレッシュ:5〜10万円
  • 電装の配線見直し・交換:3〜5万円

▶ 初年度は10万〜20万円程度の余裕を持つと安心です。

自分でできる?それとも業者に頼む?

方法メリットデメリット
DIYメンテ安い・愛着が湧く時間と知識が必要/失敗リスク
業者依頼確実・安心費用がやや高め/タイミング調整が必要

最近はYouTubeなどで「初心者向けDIY整備動画」も増えており、簡単な作業から始めて徐々にステップアップするのもおすすめです。


メンテを怠るとどうなる?

  • 走行中のエンスト
  • エンジン焼き付き(修理費10万円〜)
  • 航海中のトラブルで海上保安庁のお世話に…?

節約を理由にメンテをサボると、結果的に大きな出費と事故リスクにつながることを肝に銘じておきましょう。

まとめ:「費用」ではなく「安心の投資」と考えよう

船のメンテナンス費は、決して“無駄なお金”ではありません。
むしろ、**長く安全に乗り続けるための“安心料”**です。

特に中古艇を検討する方は、初年度にどこまで整備するかで快適さが大きく変わるので、費用と内容をきちんと把握しておくことが大切です。

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AWJ中古船売買センター
<淡路島発>関西を中心に中古船の売買をサポートいたします。<売りたい方も買いたい方もお気軽にご相談ください。