「船を買おうかな…」そのとき最初に悩むのは

海や釣りが好きな人にとって、「いつかは自分の船を持ちたい」という憧れは、多かれ少なかれあるはずです。
けれど実際に「買おうかな」と思ったときに最初に立ちはだかる壁が、**“新艇”と“中古船”、どちらを選ぶべきか?**という問題です。
価格だけを見れば中古船の方が安く済みそうだけど、安心感は新艇の方が上?
でも本当にそうでしょうか?
本記事では、初心者の方に向けて「新艇と中古船、それぞれのリアルなメリット・デメリット」を徹底比較。あなたにとって最適な選択が見つかるよう、わかりやすく解説します。
価格比較:中古船の“現実的な価格帯”に驚くはず

まず、最も大きな違いが初期費用です。
| 船種タイプ | 新艇価格帯(目安) | 中古船価格帯(目安) |
|---|---|---|
| 小型フィッシングボート(18ft) | 250〜350万円 | 50〜120万円 |
| プレジャーボート(20ftクラス) | 400〜600万円 | 80〜200万円 |
| キャビン付きボート(24ft〜) | 700〜1,000万円超 | 150〜400万円 |
中古船は新艇に比べ、3分の1〜5分の1の価格で入手できることも珍しくありません。
「いきなり数百万円は出せない…」という人でも、中古船なら予算内で手が届くケースが多数あるのです。
安心感の違いは?実は中古船にも“安心”はある

「安いのはいいけど、本当に大丈夫なの?」
ここでよくあるのが「中古船=ボロボロ」という誤解です。
確かに個人売買などで詳細な状態がわからない艇は不安が残ります。
しかし、信頼できる中古船販売業者を通せば、整備履歴・船体検査・エンジンチェックなどをクリアした安心できる中古船が多く存在します。
さらに、中古船を扱う業者の中には購入後のアフターサポートや保証をつけているところもあり、初めての購入でも不安が少なくなっています。
一方、新艇はもちろんすべてが新品で、保証も手厚く、最初の数年間はほとんどトラブルの心配がありません。
しかしその分、価格は大幅に高く、納期がかかることもあります。
使用目的によって最適解が変わる

どちらを選ぶかは、実は“何に使いたいか”で大きく変わります。
◎週末に家族でちょっと遊ぶ程度 → 中古船がベスト
→予算を抑えながら、ちょうどいいサイズの船が選べます。
◎趣味で本格的に釣りを楽しみたい → 中古船から始めてカスタムするのも手
→必要な艤装がすでについている中古船も多く、コスパ抜群。
◎仕事や事業用途で使う → 新艇が有利なケースも
→長く乗り続けることを前提に、新品の安心感が重視される場面もあります。
維持費・ランニングコストにも違いがある?
「新艇の方が新しいから維持費が安い」と思われがちですが、実際は中古船でもきちんと整備されていれば維持費に大差はありません。
むしろ、中古船の場合は以下のようなメリットも:
- 初期整備が済んでおり、すぐに使えるケースが多い
- 必要な装備がすでに搭載されていて、追加費用が抑えられる
- 登録・名義変更の手続きが簡略化されていることもある
もちろん、経年劣化した部品の交換や塗装などの費用が発生する場合もありますが、総合的なコストパフォーマンスは中古船が有利といえるでしょう。
船選びは“タイミング”と“縁”が命

新艇は基本的に発注後に納品まで時間がかかりますが、中古船は在庫から選ぶので、すぐに納艇・試乗が可能です。
「思い立ったが吉日」で、実物を見に行ってそのまま購入するケースも少なくありません。
中古船は一点モノ。
「迷ってたら売れてしまった…」ということもよくあります。
だからこそ、気になる中古船があれば、すぐにアクションを起こすのが鉄則です。
あなたにとっての最適解は?

ここまでの内容をもとに、「新艇と中古船、どちらが向いているのか」をまとめてみましょう。
| 比較項目 | 新艇がおすすめな人 | 中古船がおすすめな人 |
|---|---|---|
| 価格 | 予算に余裕がある | できるだけ安く始めたい |
| 安心感 | メーカー保証が欲しい | 整備済みで十分と考える |
| カスタム | 自分好みに仕上げたい | 既に必要装備が揃っていればOK |
| 納期 | 待てる | すぐ乗りたい |
| 維持費 | 長期視点で管理 | 初期費用を抑えたい |
中古船は“賢い選択肢”になる
結論として言えるのは、中古船はコストを抑えつつ、ボートライフを気軽にスタートさせたい人に最適な選択肢だということです。
もちろん新艇には新艇の魅力がありますが、「まず一歩を踏み出したい」「船を持つ感覚を掴みたい」という段階であれば、中古船のほうがリスクも少なく、スタートしやすいのです。
まとめ:新艇か中古船か、迷ったらまず“見に行く”
百聞は一見にしかず。
どちらにするか迷ったら、まずは中古船展示場やマリーナに足を運んで、実際の船を見て触ってみることをおすすめします。
「えっ、こんなにキレイなのにこの価格?」
「このサイズなら自分でも運転できそう」
きっと、そんな驚きと発見があるはずです。
次回は「知らないと損!中古艇購入で“本当に見るべき”チェックポイントとは?」をお届けします。
失敗しない中古船選びの秘訣を、わかりやすく解説していきますので、どうぞお楽しみに!
