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【係留費・マリーナ費用編】保管場所で変わる!意外な節約ポイントとは?

はじめに:船の“住まい”は、あなた次第

「船を買ったら、どこに置けばいいの?」
これは多くの初心者が最初にぶつかる壁です。

じつは、船の保管方法にはいくつかの選択肢があり、それによって維持費が大きく変わります
今回は、それぞれの保管形態と費用の違い、そして選ぶ際のポイントを丁寧に解説していきます。

係留費・保管費とは?

「係留費(けいりゅうひ)」とは、船を保管するための費用のこと。
月額で発生するタイプと、年契約のタイプがあります。

これには以下のような形態があります:

タイプ内容費用相場(年間)主な特徴
海上係留(マリーナ)水上に浮かべた状態で保管20万〜60万円出航が手軽/塩害が多い
陸上保管(マリーナ陸置き)クレーンなどで陸に揚げて保管15万〜45万円船体の劣化少/出航に手間
自宅・個人保管空き地・倉庫・自宅敷地0〜数万円圧倒的安さ/制限多め
市営スロープ利用(都度出航)船をトレーラーで運ぶ数千円〜管理は自己責任/保管費は実質0

各タイプの特徴と選び方

1. 海上係留(マリーナ)

もっともポピュラーな保管方法。船をそのまま海に浮かべておき、いつでも出航できます。

メリット:

  • 出航が楽(係留場所からすぐ出港可能)
  • 大型艇や頻繁に使う人向き
  • 水道・電源が使えるところも

デメリット:

  • 船底の汚れや腐食が早い(定期的な船底塗装が必須)
  • 年間係留費が高め(月額2〜5万円が一般的)

2. 陸上保管(マリーナ)

クレーンで船を上げ、陸上ヤードに保管する方法。
劣化や汚れに強く、中古艇を長く大切に乗りたい人におすすめ。

メリット:

  • 船体が痛みにくく寿命が長くなる
  • エンジンや電装品が潮風から守られる
  • 船底塗装の頻度が減る

デメリット:

  • 出航・帰港にスタッフの手間がかかる(出港予約が必要な場合も)
  • 大雨や風のときは雨対策が必要

3. 自宅保管(陸送トレーラーあり)

トレーラブル艇(牽引可能な小型艇)であれば、空き地や倉庫などに保管可能
維持費を抑えたい人には最も経済的な選択肢です。

メリット:

  • 係留費がゼロ!
  • 自分のペースで整備・清掃ができる
  • 船を持つハードルが大きく下がる

デメリット:

  • 船の出し入れに時間がかかる
  • 船体サイズや地域によっては保管不可
  • 法律・近隣トラブルへの配慮が必要

4. 市営スロープ利用(スロープ出航)

トレーラーで船を引いて、市営のスロープ(スロープ使用料500〜2,000円程度)から出航するスタイル。

メリット:

  • 保管費ゼロに近い
  • 使うときだけお金がかかる
  • 週末のみ出航派に最適

デメリット:

  • 牽引・準備に手間がかかる
  • 混雑時は待ち時間が発生
  • 船底のメンテは自前で管理

地域による価格差もチェックしよう

マリーナ係留費は、地域差も大きいです。以下はざっくりとした目安:

地域年間係留費(20ft級)コメント
東京湾沿岸約50〜80万円需要が高く高価格帯
大阪湾約30〜60万円マリーナ多め、選択肢あり
瀬戸内海沿岸約25〜50万円比較的リーズナブル
地方漁港エリア約10〜30万円市営や個人桟橋が安いケースあり

節約ポイントと選び方のコツ

  1. 「陸上保管」にするだけで船底塗装の頻度が激減 → 年数万円の節約に
  2. トレーラー艇にすれば、保管費ゼロ&自由度◎
  3. 複数人で“共同保管”という裏技も!
  4. 空きスペースを個人交渉で借りることで大幅節約できるケースも

まとめ:船の「住まい」を制する者が、維持費を制する

係留費や保管費は、ボートライフにおける最大の固定費
でも、使用頻度・船のサイズ・地域性をうまく掛け合わせれば、予想以上に賢く節約できます。

最初からマリーナ契約に飛びつくのではなく、「自分にとって何が必要か?」を冷静に見極めることが大切です。

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