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プレジャーボートの燃費・燃料代はいくら?1回の出航費を実用目線で解説

プレジャーボートの燃費・燃料代と1回の出航費を解説するアイキャッチ

プレジャーボートの購入を考えたとき、「燃費はどのくらい?」「1回釣りに行くと燃料代はいくら?」は、維持費と並んで気になるポイントです。

ただし、船の燃費は車のように「このサイズなら○km/L」と単純には決まりません。艇体、エンジン馬力、回転数、積載量、波・風、トリム、船底の状態などで大きく変化します。

そこでこの記事では、「プレジャーボートの燃費」を一つの数字で断定するのではなく、自分の船で燃料代を予測できる考え方と計算方法を、AWJの実用目線で整理します。

馬力や速度で燃費が変わる仕組み、L/h・NM/Lの読み方を知りたい方は、船の燃費はどう決まる?馬力・速度と距離燃費の解説をご覧ください。この記事では、1回の出航費と年間燃料代の計算を中心に紹介します。

結論|燃料代は「L/h × エンジン稼働時間 × 燃料単価」で考える

船の燃料代を考えるとき、最も分かりやすいのは「1時間に何L使うか」を基準にする方法です。

燃料代 = 平均燃料消費量(L/h) × エンジン稼働時間(h) × 給油単価(円/L)

例えば、平均燃料消費量を20L/h、エンジン稼働時間を3時間、給油単価を180円/Lと仮定すると、20 × 3 × 180 = 10,800円です。

これはあくまで計算方法を説明するための仮定例であり、「プレジャーボートは1回10,800円かかる」という意味ではありません。実際の消費量は艇と使い方によって大きく異なります。

プレジャーボートの燃費はなぜ一律に言えない?

ヤマハ発動機も、燃費は船の設計や重量、プロペラ、トリム角、海況、スロットル位置などによって大きく変化すると案内しています。

そのため中古艇を比較するときも、「20ftだから燃費が良い」「25ftだからこのくらい」と艇長だけで判断するのはおすすめできません。

  • 艇体の大きさ・重量・船型
  • 搭載エンジンと馬力
  • 巡航回転数と速度
  • 乗船人数・荷物・燃料搭載量
  • 波・風・潮流
  • トリム角・プロペラ
  • 船底の汚れやフジツボ

同じ艇でも、その日の海況や積載量で燃料消費は変わります。燃費を見るなら、カタログ上の一つの数字より、自分が普段使う速度域での実績を見る方が実用的です。

km/LとL/h、どちらで見るべき?

車ではkm/Lが一般的ですが、ボートでは「1時間あたりの燃料消費量(L/h)」で考えると実際の出航費を計算しやすくなります。

指標向いている使い方
km/L・NM/L移動距離に対する効率を比べたいとき
L/h1回の釣行・クルージングの燃料代を計算したいとき

最近のヤマハ製ディスプレイなどには、燃料消費量や燃費、航走距離を表示できるシステムもあります。所有後は実艇の数値を記録していくと、次回の給油量や年間予算がかなり読みやすくなります。

20ft・23ft・25ft・30ftで燃料代はどう変わる?

一般に艇が大型化すると、艇体重量や搭載馬力が大きくなる傾向があり、燃料消費量も増えやすくなります。

ただし、ここでも「25ftなら○L/h」と決めることはできません。同じ25ftでも船外機1基掛けと高馬力艇、船型、積載状態で条件が違うからです。

サイズ帯燃料代を見るときのポイント
20ft前後小型でも高回転で長時間走れば燃料は増える
23ft前後釣行人数・荷物量と巡航速度で差が出やすい
25ft前後搭載馬力・キャビン重量・艤装まで確認
30ft前後大型化に加え、2基掛けやディーゼルなど機関構成も重要

20ft・23ft・25ft・30ftのプレジャーボートサイズ比較はこちら

1回の出航で燃料代はいくら?モデルケースで計算

ここでは燃費の「相場」ではなく、計算方法をイメージするためのモデルケースを紹介します。

モデルA|近距離の釣行

  • 平均燃料消費量:15L/h(仮定)
  • エンジン稼働時間:2.5時間
  • 給油単価:180円/L(仮定)

15 × 2.5 × 180 = 6,750円

モデルB|一日釣行で移動が多い場合

  • 平均燃料消費量:30L/h(仮定)
  • エンジン稼働時間:4時間
  • 給油単価:180円/L(仮定)

30 × 4 × 180 = 21,600円

同じ「1日釣り」でも、ポイントまでの距離や移動回数で金額は変わります。だからこそ、船を選ぶ段階では「燃費何km/L?」だけでなく、自分なら1回何時間エンジンを回すかまで考えることが重要です。

ガソリン艇とディーゼル艇で考え方は違う

船外機ではガソリン、船内機・船内外機では軽油を使うディーゼル艇もあります。燃料単価だけでなく、搭載機関、艇体重量、整備内容まで含めて比較する必要があります。

なお、2025年4月1日以降、釣りやクルージングなどレクリエーション目的で使ういわゆる「プレジャーボート」は、免税軽油の対象外となっています。ディーゼル艇のコストを考える際は、古い記事にある免税軽油前提の計算をそのまま使わないよう注意が必要です。

参考:兵庫県「軽油引取税の課税免除の特例措置について」

燃料代を抑えるためにできること

  • 実艇の燃料消費量を記録する:L/hと航行時間を残す
  • 無理に全開走行を続けない:普段使う巡航域を把握する
  • 適切なトリムを使う:姿勢の悪いまま走らない
  • 不要な荷物を積みっぱなしにしない:重量増を避ける
  • 船底をきれいに保つ:汚れや付着物による抵抗を減らす
  • ポイント選びと航路を整理する:無駄な移動を減らす

ヤマハ発動機も、天候・操船・積載重量などによって燃料消費が大きく変わると案内しています。燃料代を節約する一番の近道は、他人の燃費だけを見るのではなく、自分の艇の普段の数値を知ることです。

参考:ヤマハ発動機「船外機 メカニズムのQ&A」

年間燃料代は「出航回数」でシミュレーションする

1回あたりの実燃料代が分かれば、年間予算は簡単に計算できます。

年間燃料代 = 1回の平均燃料代 × 年間出航回数

1回の燃料代月1回(年12回)月2回(年24回)月4回(年48回)
5,000円60,000円120,000円240,000円
10,000円120,000円240,000円480,000円
20,000円240,000円480,000円960,000円

この表は燃費相場ではなく、自分の実績を当てはめるための計算表です。購入前なら候補艇のオーナーや販売店に、普段の巡航時のL/hや1日の給油量を聞くのも有効です。

中古艇選びでは「燃費の良し悪し」だけで決めない

燃費は重要ですが、中古艇購入ではそれだけで選ぶべきではありません。

  • エンジンの状態と整備履歴
  • 自分の用途に合う艇体サイズ
  • 係留・保管費
  • 購入後に必要な整備・艤装
  • 将来の売却まで含めた所有コスト

燃料代が少し安くても、自分の釣り方に合わない艇では長く使えません。AWJでは、「燃費が良い船」ではなく「自分の使い方で無理なく維持できる船」を選ぶことが大切だと考えています。

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まとめ|燃料代は「自分の使い方」に当てはめて考える

プレジャーボートの燃費は、艇長だけでは決まりません。艇体・エンジン・速度・海況・積載量などの影響を受けます。

購入前には、候補艇の燃料消費量を確認し、L/h × エンジン稼働時間 × 燃料単価で1回の燃料代をシミュレーションしてみてください。

そして所有後は実際の燃料消費を記録する。これが、年間コストを読みやすくし、無理のないボートライフにつなげる最も確実な方法です。

乗り換え候補の艇を同じ距離で比較する方法は、L/h・NM/L・円/NMで考える船の燃費ガイドで詳しく解説しています。

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